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2010年07月21日

おたまじゃくしゼミ レポート

ニライ大学には、大学の有志同士が自発的に作る不定期のゼミやサークルというものが存在します。今回は新設のゼミである、「おたまじゃくしゼミ」の第一回目の授業レポートをお届けします。

ゼミの名前である「おたまじゃくし」は、今帰仁城近くのキャサリン・ミュジックさん宅にある「おたまじゃくし城」から貰ったネーミング。(おたまじゃくし城についての説明は後ほど)
このゼミでは、キャサリンさんを先生に、自然について、エコロジーについて、更に大きく、平和について、生きることについて学びます。

おたまじゃくしゼミ レポート
授業当日はテレビのロケも入りました。BSで放送されるそう。詳細はまた後日。


7/18(日)午前中の本部町はあいにくの雨。山の天気らしく、降ったり止んだりを繰り返していました。
キャサリン先生宅のビオトープ、「おたまじゃくし城」の中にあるソーラーパワーで動いている噴水も、水力が弱まったり強くなったり。

おたまじゃくしゼミ レポート
キャサリンの出身地はここです


ビオトープとは、生態系の循環を身近に体験することができる生きた教科書です。おたまじゃくし城は、キャサリン先生がこどもたちに教えるため、庭に作ったもので、そこには池があってめだかがいて、アメーバがいて、水草が生え、藻が生え、蓮が生え、蝶が舞い、蛙が棲み、、、、あの、生物の時間に習った食物連鎖の図式が目の前で繰り広げられています。
池を作った翌日から、蛙が自ら棲みつき、キャサリン先生と一緒に、今の生態系を築き上げていったそう。

授業に参加した2歳から中学一年生の生徒たちは、思い思いに目の前の池を観察。
「蛙がないてるよ~」
「めだか~」
「おたまじゃくし!」

おたまじゃくしゼミ レポート
ぼくはおたまじゃくしより、ガラスボールが楽しいの!

おたまじゃくしゼミ レポート
ビンの中に、こんなに小さな生態系のサイクルが

おたまじゃくしゼミ レポート
めだかたちをそっと小さな甕の池に返します


―大事な水の話

「私たち使う水はどこから来るの?」
キャサリン先生の突然の問いかけに一同、首をかしげます。そう。私たちの生活水はダムから来ています。そのダムの水は雨水が溜まったもの。
水は限られた少ない資源で、今ある量が地球上の全て。海水が雲になり、雨となり、海にかえる。この繰り返しの中で私たちは水を飲んだり、使ったりしているのです。
そして海の健康は山の健康と密接に結びついています。山を削ると、雨水を吸収する木や土がないので、雨水はそのまま山肌の土と一緒に海へと流れこんでしまいます。よくいわれる赤土の被害です。

おたまじゃくしゼミ レポート
風速と雨量がわかる計測器



―自然のエネルギー


では、電気はどこから来るの?沖縄電力?笑。そうですね。
沖縄は石炭火力発電。その石炭はオーストラリアやインドネシアから輸送されて沖縄にきます。長い道のりをかけて運んできて、燃やして電気を作る。でも石炭や石油、天然ガスなど、資源は無限ではありませんよね。
じゃあエネルギーを自給自足できたらどうでしょう。すべて地球上にもともとあるもの、太陽光、磁力、風力、地熱、、、、
キャサリン先生が見せてくれたのは、太陽光と磁力で電気がつく懐中電灯。
磁力の懐中電灯は、シャカシャカと何十回も振ることでパワーが溜まって電気がつきます。こどもたちも楽しそうにシャカシャカ♪
有限な化石燃料も、原子力も使わない、地球が贈ってくれた自然のエネルギーについて興味を持って、もっと生活の中に取り入れる工夫をしてみたいと思いました。

おたまじゃくしゼミ レポート
太陽光でともる灯り


―サンゴの話

キャサリン先生は海洋学者。とりわけサンゴの研究者です。沖縄にはたくさんの種類のサンゴがいて、とても美しい海の生態系がある。でも、赤土で海洋が汚染されたり、埋め立てや、工事など、たくさんの要因で海の環境が変化しています。
一番大切なのは海を知ること。興味を持って好きになること。そうすれば、海を汚したり壊したりしないでしょ!
キャサリン先生は2歳の頃から海が大好きで、とても身近にあったそう。こどもの頃から海に行き、泳ぐことで、海を大切に思う心を作ってほしい。もっと身近に海を感じて、敬う気持ちを持てるように、私たちも日ごろから心がけたいですね。

キャサリン先生が日本名の、「水木桂子」として出版している、「エリセラさんご」の本、ぜひ読んでみてください。
とても素敵なサンゴのお話しです。

おたまじゃくしゼミ レポート


キャサリン先生宅を出発し、今度は先生が大好きな秘密のビーチでひと泳ぎ。
見渡す限り人工物がほとんどない浜辺。砂浜の砂も波打ち際から山の方まで、人工ビーチのそれとは全く違った層をしています。手前は細かい砂、次は少しゴロゴロした砂、その次はもっとゴロゴロした砂というように。

何千年も何万年もかけてこの砂が出来上がっている。砂は私たちよりはるかに長く地球上に存在しています。そして少し自分の周囲を見るだけでも、サンゴ、貝殻、木の枝、海藻、別の貝、、、実に多様な種類の自然物があります。

沖縄にはまだ手つかずの自然が残っています。こどもたちだけでなく、わたしたち大人も、日ごろから人の手で作られた自然ではなく、本物の自然を見て感じとることを心がれば、10年後、20年後の沖縄、そして地球に、少し違ったものを残せるかもな。そんな風に思いました。

また、不定期におたまじゃくしゼミ開講します。興味を持ったかたはぜひ、ニライ大学のHPをチェックしてみてください。その前にまずは、今週末の授業に足を運んでみてくださいね。

7/24(土)は、
奧武山公園周辺を歩いて
知られざる歴史スポットをめぐる「歴史探検ウォーキング」

(16時30分スタート、18時終了なので涼しいですよ)

7/25(日)は、
漫湖公園・水鳥湿地センターの周辺の
水辺の生き物たちを観察する「自然スケッチウォーキング」

(15時スタート、17時30分終了)

一般参加も、親子参加も、ボランティア参加も募集中です。
是非ご応募ください!

島旅コーディネーター新垣


タグ :レポート


Posted by 琉球ニライ大学事務局 at 20:00│Comments(0)ゼミ活動
 
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